弁護士費用は裁判で勝訴しても離婚相手には請求できず、基本的に自己負担になっています。逆に裁判で敗訴したからと言って相手の弁護士費用を負担することはありません。
ですが不倫など相手の不法行為が原因で離婚する場合は例外的に弁護士費用を一部請求できる可能性があります。
判決で決まった損害賠償額の約10%が相手に請求できる弁護士費用の目安になります。
目次
弁護士費用がない!払えない!そんなときは?
弁護士を雇うとなった場合、弁護士費用が大きな負担となってきます。経済的に厳しい場合、手元にお金がなくても弁護士を雇える方法をご紹介します。
分割払いを可能としている弁護士事務所を探す
原則弁護士を雇う場合、着手金を一括で支払うのが一般的となっています。
ですが弁護士の裁量によっては後払いや分割払いを利用できる場合もあるので、希望する弁護士が立て替えを許諾してくれるかどうかをか確認しましょう。
法テラスを利用する
希望する弁護士がいなかったり立て替えができない場合はは法テラスを利用しましょう。
法テラスというのは経済的に苦しく弁護士を雇えない人を救済したいという気持ちを持った弁護士が登録している、弁護士の紹介所のようなものです。
法テラスでは経済状況が厳しく弁護士を雇うことが難しい方のために代理援助という制度があり、経済状況が厳しい状態であっても条件を満たせば負担の少ない金額と返還回数で立て替えてもらえます。
また法テラスでは1つの事件につき3回までなら無料相談が可能で、弁護士と相談することができます。この3回は、3回とも同じ弁護士に相談することも出来ますし、3回とも別の弁護士の相談することも可能です。弁護士によって見方や意見が違うので、3回の無料相談で自分にあった弁護士が見つかるかもしれません。
ただし誰でも建て替えや無料相談を行えるわけではなく、定められた基準を下回っていなければいけないという収入や資力の審査があります。
審査に必要な書類一覧はこちらからご確認ください。
法テラスを利用するときは持ち込み方式を利用しよう
もし3回の無料相談で依頼したい弁護士が見つかった場合、持ち込み形式で法テラスを利用しましょう。持ち込み形式というのは弁護士事務所に行って依頼するときに法テラスの代理援助制度を使うことです。
本来、法テラスに直接弁護士の選任を依頼すると登録している弁護士の中からランダムに選ばれる仕組みになっているため弁護士の選任ができません。ですが無料相談してもらった弁護士に直接依頼して法テラスの代理援助制度使えば、弁護士を自分で選任することができます。
また法テラスの無料相談で知った弁護士ではなく自分の知ってる弁護士にお願いしたい場合はその弁護士が法テラスに登録しているかどうかを聞いてみましょう。その弁護士が法テラスに登録していて代理援助制度の使用を認めてくれるのであれば、弁護士費用を法テラスに建て替えてもらえます。
アテラを利用する
法テラスの審査に通らない場合、弁護士費用の立て替えを補償してくれるサービスです。
通常、最初に支払わないといけない着手金を立て替えてくれるサービスがあるので初期費用ゼロで弁護士を雇う事ができます。
また敗訴してしまい慰謝料や賠償金が回収できず、その上着手金の分が赤字になったとしても着手金赤字場合であってもアテラが変わって弁護士に着手金を払ってくれます。その代わりに勝訴した場合には回収したお金の中から着手金とリスク補償料が引かれます。
このリスク補償というのはアテラに支払われる成功報酬です。勝訴時に着手金に加えて着手金の1~2倍の金額を支払うことになっています。
アテラには法テラスのような資力審査はありませんが勝訴してお金を回収することでサービスを提供しているため、勝訴の見込みと相手の支払い能力が基準に含まれているようです。これによって審査期間も2~4週間となっているため急な対応ができないことがデメリットとなっています。